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                                      久保田 正 (Tadashi Kubota)

カナダ・バンクーバーに行く機会があった。街での高齢者の様子と高齢者の福祉機器の利用状況など気づいた事を記載する。


①現地に10年以上住んで働いている日本人の話

カナダでは1000万円の収入のある人は500万円の税を納めねばならない。消費税も16%(日用必需品は安い)と高い。日本と比較して税額は大であるが、福祉はかなり充実しているという。

医療費につしては、個人負担は非常に少ない。入院費もほとんど掛からない。ただし、処方箋の出された薬代は支払う必要がある。

教育費も高校まで国・州が一切面倒を見てくれる。

余談だが、相続税は無いので既に財産を持っている人には有利である。

所得税が大きいので、一般の人が働いて稼いでも財産を積み上げるのはかなり厳しい。現地のカナダ人は家屋を購入しようとしてローンを組んでいるが、家屋購入費は日本と同様高いので、ローン分を引いた残りの金で生活するため生活をかなり切り詰めているという。

高齢者は、65歳以上で国民年金8万円/月を支給される。日本のように国民年金保険料を別途支払う必要も無く、年金を支給されない人も出てこない。

(なお、物価は東京とほとんど同じか、10%位高そうである)


②高齢者の観察

バンクーバーでは、お年寄りが、夫婦とか友人と共に連れ立って歩いている姿を沢山見かける(特に休みの日)。市内、郊外に大きい公園とか、小高い山(ケーブルカーあり)があり、出かけている何人かのお年寄りが食堂でハンバーガーとかサンドイッチを食べていた。


車椅子に乗る必要のある人は、ヘルパーとか家族に介助して貰っている。水族館での様子を写真に掲げる。


65歳以上の高齢者には入場料の割引があるが、日本と比較して割引率は少ないようである


郊外のケーブルカーの値段表も示したが、割引はあるが割引率は少ない。


ノンステップバスを待っている車椅子の高齢者もあった。

 

ダウンタウンから郊外に向けて高架の電車が走っている。ほとんどの駅ホームの端にエレベーターがあるが、これは障害者とか高齢者が利用するもので一般の人が使ってるのは見かけなかった。電車には優先席が設定されている。


足の弱い高齢者が外出する時の歩行補助具は日本では歩行補助車(シルバーカー)を使う人が多いが、バンクーバーでは使っている人は見かけない。日本では一般にウォーカーと呼ばれる椅子付歩行器が一般に使われている。


ハンドルタイプの電動車椅子に乗って移動している人をよく見かけた。ダウンタウンで、あまり恵まれてなさそうな老人が電動車椅子に乗ってずっと角にいたのも見かけた。


自転車が歩道を通ることを禁じられているが、電動車椅子は通ってよい。障害者に対して皆さん親切な態度を示してくれる。席も譲ってくれる。

 
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